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20221127_月の道しるべ感想文

  • ンノザキ
  • 2022年11月27日
  • 読了時間: 16分

更新日:1 日前

※2022/11/27 発売当時の感想です。


【月の道しるべ感想文】

各特典SSと本編について、今回も本当に素晴らしいノベルでした。


注意:

・当時の限界長文が気持ち悪いです。

・立花ルート前提です。


 

💠応援書店特典(紙SS)💠


A4裏表1枚なのに、みんなの一面に優しく、しかししっかりと触れて、休日ランチの話に綺麗にまとまってるの、す…すんごいよ…!!!紙で配布してくれて嬉しいよ…。


・3年トリオの仲の良さと絶妙な距離感〜〜

・フミさんの世長君や鳳君への思いやり〜〜

・白田君と織巻君の真逆なのに共通する素直さ〜〜

・鳳君のナ…ナ…ナポリタンこれもしかしてもう春の時点でカイさんにバレてるのでは??というかナポリタンは立花君の鋭さがあってバレたのかと思ってたけど、なんやかんやこれ実は全員にバレてるのでは??

・立花君のすんごい大人な気配り…(でも立花君がこういう気配りができるのは、お家の事情や環境的に色々あったからかな…とも思うとウッッ…となる)

・そして根地先輩がいつもかわいい〜〜


ささやかなひとつひとつのやり取りがすごく優しくて、暖かい気持ちになりました……うおお……



 

💠アニメイト特典(電子SS)💠


全員分のSSがあるのすごすぎるよぉ〜〜紙で欲しい〜〜紙でも欲しいよ〜〜小冊子になっちゃうくらいの大ボリュームだよお〜〜〜


🟣根地先輩:

・わ…われしなりのことだよ…おお…うう…

今の、自分が思い描いた通りの舞台は求めてないというスタンスは、我死也の経験からなんだな……子供が怖がった事自体じゃなく、自分の脳の外で起こる連鎖反応との邂逅というか「ああ、自分の想像力の外にはこういうこともあるのか」って、すとんと心に落ちるように思ったんじゃないかな…って感じたな……


・それとは別に、我死也が子供向けではないように、悲劇が好きな人もいれば喜劇が好きな人もいるように、全ての観客が楽しめる物語なんてないから、この出来事について具体的にどういう心境になったのかは分からないんだけど、我死也は「宙為のために」作った目的が内側に向けられている舞台だったけど、でも「やっぱりお客さんの心を楽しく揺さぶるための大衆劇を作りたいな」とも、思ったのかもしれない。


・あと脚本執筆の前の下準備で小説書く事もあるという情報〜〜〜「字を紙で追うと新しいイメージが湧く事もあるから。絶対ではない。そういう時もあるって話。」という根地先輩らしい地の文〜〜〜良い…………


🔵世長君:

・玉坂、色んな劇場がいっぱいある街なんだな〜〜!!という情報から始まり、舞台鑑賞の後の余韻がすごいし、良い舞台を観たんだなぁ……


・パペットもそうだったけど、本編のメインメンバーは名前がある配役だから、普段は忘れがちな「名前のない役」の掘り下げは本当に色々考えるよね…本編では世長君やカイさんがその辺の掘り下げをしてくれているし、アンサンブルが舞台の厚みを出すというのも度々語られているけど、実際に最初から最後まで名前がない役の生徒はたくさん居て、それはやっぱり言い表せない辛さもあり、でも名前のある配役だけが舞台の全てでも人生の全てでもないということを、さりげなく示してくれるお話だった…


⚪️白田君:

・白田君の自分への厳しさと真面目さがじっくり読める貴重なお話だったな…やっぱり立花君と良いコンビだなぁと感じる、爽やかな空気の読後感だった。そして御法川先輩と管知先輩は比較的よく一緒にいるイメージだけど、2人の時どんな雑談をしてるのかも気になってしまうな…!


🟡カイさん:

・立花君の髪の色を、淡いつつじ色と形容するカイさんおしゃれ…えっ、ちょっと全員分聞きたいです!(正しくは地の文なので実際にカイさんがそう思ったかどうかは定かではないけど)


・根地先輩に「山のごとしデカデカ大男」ってよく言われてるの???よく???度々そう言ってる根地先輩かわいいがすぎるよ語録が増えてしまった、え??よく言ってるの???可愛いがすぎる、えっっよく…そんな場面がいっぱいあるってことだよね??可愛いよえっっっそんなの言ってるとこ見たいじゃんそんなの可愛いよ!!!!!


・立花君があの短い即興劇を発端に色々調べてるところ、本編では語られてない部分で他の演目でもこういう場面がたくさんあったんだろうなぁと考えると、本当に本編で見られるシーンってごくごく一部なんだよなぁ…と改めて感じるね……卒業後いつかみんなで、弾丸アラスカ旅行に行くこともあるかもしれないなぁ


🟠織巻君:

・家族仲良し〜〜〜既読すぐ付いて綺麗な景色を素直にうらやましがれる家族だよぉ…….。

織巻君の、明るくておおらかな面が大きく見えがちなのに、実は繊細で人の機微を読み取れるところ、すごいよね……1年トリオは3人で支えあってほしいし、立花君はあおちゃんにしっかり癒されてほしいね……


🔴フミさん:

・そ…そうだよな…本人にその気がなくても誰より萎縮されがちだよなフミさんは…という事を改めて示してくれたな…。2年で根地先輩が来てから徐々に寮食に行く機会が増え、自ら行くようになったのだと思うとさ…!その初期過程で3人で寮食に入って周りの空気が張り詰める中、やっぱ別んとこで食えばよかったと思いながらご飯を食べ始めると、根地先輩に延々とちょっかいをかけられたりカイさんにひたすら真面目につっこまれたりしながら、いつの間にかギャイギャイご飯食べてて、気づくと周りの空気も入る前の軽さに戻ってた、みたいな事もあったかもしれない。


・あと立花君が朝なのに髪の乱れはひとつもなく…ってわざわざ形容されるほどしっかり身支度整えてるのは、いつも朝おそらく人より早く起きてすぐ体型などの準備とチェックを入念に済ませているから、その過程で整ってしまうんじゃないかなぁと思った。


➡️総括

・総括すると、山のごとしデカデカ大男の威力がすごくて、時間を経るごとに山のごとしデカデカ大男が頭を駆け巡り、その情報が出た場面は全然根地先輩の話じゃなかったのに根地先輩に脳を全部持ってかれました。かわいすぎんか!??!???!?



 

💠月のみちしるべ 本編感想💠


【前置き】

とても素晴らしいノベルになっていて、期待と不安を高く軽やかに飛び越えてくれた素晴らしいお話でした。ゲーム本編の出来事を消す事なく、しかしまったく同じトレースでもなく、さらにより深く踏み込んで見せてくれる、その描き方が本当に素敵でした。感謝!!!


以下感想文!


🌕全体について

・読む前にゲーム本編で新人公演まで復習しておいてよかった!なぜなら!セリフがちゃんと音声で脳内再現されるし、あの場面はこんな表情してたのか…みたいな細かい情報が拾いやすくなるから!自分の場合は音声情報が抜けやすいタイプだし、特に根地先輩のセリフってさ、トリッキーで予測できない緩急の付け方するじゃん、文字だけで追うと印象違うみたいな事がかなりあるから、直前に復習しておいて良かった!


・うわ〜〜〜あの無人島漂流の即興劇の場面がこう……!!なってるのか……!!うわ〜〜〜最高だ………!!本編だけでも十分納得できる展開だったけど、これはもうそれは配役は決定されるだろうなという説得力がすごい〜〜し立花君のジャックが良い〜〜!!!し世長君のアドリブがすごく良い……し鳳君の意図せぬオチが最高の幕引きじゃん……こんな即興劇になったんだうわ〜〜〜〜最高じゃん……!!


・舞台はみんなで作るものだと気づく「きっかけ」のくだり、こういうふうにさりげなく膨らませて提示してくれるのか……とても良い………すごく良かった………そして3人の不眠王の解釈についても掘り下げて読めて、そして3人のそれぞれの演じ方の違いを、どう考えてどう動いているのか具体的に示してくれて、解像度がすごく上がったな……良かった……


・鈴かけの木を越えてのお手本でトレゾールの凄さを味わう場面が掘り下げられてるとこ、良かったな…本編だとリズムゲーの練習になるけど、こうだったんだな…って思えるの良かった…そして!!白田君の世界観の解釈の凄さを味わうと同時に!!その白田君に、まず根地先輩の解釈での歌手本を見せる場面も絶対にあったでしょう、それもきっとすごく良かったんだろうな〜〜〜〜て思うよね!!!聴きたいよねじせんぱいの歌手本〜〜〜〜〜前に淡色で同じようなツイートしたけどさ〜〜〜〜〜


・あの立花君が鳳君の誹りを受けて、協力することの大切さを話すシーンさ、ゲーム本編でも良かったけど、それをこういう膨らませ方されるんだって本当にすごくて……!!!「誰もが皆、原石で宝石」うおおおおおおお……!!


・ゲーム本編でさ、一人稽古の同期の子を誘うとこ、1年トリオ以外での稽古ってどんな感じになるのかなって思ってたから、見れて良かった、嬉しい、そして鳳君のすごさもみんなちゃんと見てるとこ、本当にさ、良かった



🌕新人公演について

・白田君に信頼できる仲間を増やしてほしいという、3年トリオの白田君への想い…


・相変わらずながら、根地先輩の演者の資質を脚本と配役に落とし込む観察眼がすごいんだよなぁ…ちょくちょく本人も別に意図してない内面まで寄ってしまっているのは、無意識にというよりは、あまりに仔細なニュアンスをまるごと膨大に拾っているためなんじゃないかなぁと思っているよ


・あの……カァの場面のスチルが、同じ構図で違う場面になるのか……!!!あのスチルはとても良くて、まさにカァの部分の鳳君の意識が遠のく瞬間だったけど、それがそのまま同じ構図で、でも少しだけズレた違う展開を表す事になるの、すごいなぁ……


・個人賞のところの織巻君の「露骨すぎんだろ!」っていう鳳君へのツッコミwww

「笑いかける事ができて、そっぽを向けるこの距離感が」っていうところ、本当に、鳳君のスタイルを尊重する事と、仲間として一緒に走っていく事ということをさ、簡単にできないはずなのに軽やかに両立させる彼らの仲間同士の距離感がさ、とても良いよね……。鳳君に限らず、白田君や、3年トリオや、いろんな人たちと間違いなく固い絆がある仲間なのに距離感が近すぎないところ、クォーツ(というかユニヴェールの)のすごいところだと思う


・不眠王の配役の名前公開されたあぁぁぁぁ!!?娘の名前がマリーなのは、東公園にちょうど咲いているマリーゴールドと立花君の瞳の色に掛けたのかなぁ、根地先輩も観に行ってたんだなぁ…


・城のみんなの名前は鳥モチーフなのかな、占い師のクロー(カラス)、メイド長のロビン(コマドリ)、大臣のアクイラ(ワシ)、王様のストリックス(フクロウ)、騎士のシュバシコ(コウノトリの仲間)、料理番のセティダはPicidaeでキツツキかなぁ…?衣装の縞模様と発音が近い気がするんだけどどうかな…、掃除番のセーラは分からなかった、こんだけ鳥で揃ってるから多分鳥なんだと思うんだけど…新人公演の一年生は鳥に例えられる事が多いからそのイメージで統一してるのかなぁ


・今回のノベルの4分の1が、実際の新人公演の細部を描いているところも良かった…!台本や歌フルバージョンを鑑みると、実際にゲーム本編で観れる公演の部分は結構はしょられてるなと思ってたけど、今回のノベルで細かな補完がされて厚みを増してて、理解度が深まったな…。地の文は、各配役がどういう心境でセリフをしゃべっているのか、それぞれの解釈が聞けているのかなと自分は感じたなぁ(例えば料理番の場面の地の文は、白田君の料理番の解釈であるという風に)



🌕根地先輩(と宙為)について

・挿絵がさあああ!!!根地先輩が出る最初の挿絵がさああああ!!!!かわいいんですよねえ!!!!かっっっ……かわいらし……かわ……かわいいお顔してる……それはそうだよ根地黒門だもの………かわいい!!!!!


・純度の高い笑顔のままぐっと近寄る根地先輩〜〜〜〜そういう怖いとこ根地先輩〜〜〜〜まったく反省してないウィンク〜〜〜〜かわいい〜〜〜〜


・無人島即興劇で、最初の根地先輩の冷静な「潮時か」が根地先輩〜〜〜


・お口の前でバッテンマークの根地先輩〜〜〜〜か!!かわよ!!!もうほんとにさあ、常日頃からこんなさあ、かわよい動作をさあ、してるんですよ、根地黒門はさあ!!!


・宙為の初登場から根地先輩に現実に引き戻されるとこ〜〜〜確信犯〜〜〜ううううというかいつもの3割増しで明るいとこに気付いてる立花君も大概だよさすがすぎる、まだ新人公演前なのにあの突拍子もない根地先輩の明るさ指数を測れるのか?鋭すぎる


・最後、宙為が比女彦神社でつぶやくのが我死也の瀧姫のセリフなのがさ……本当に宙為は、我死也を大切にしてるよね………


🌕継希さんについて

・継希さんについては、今回も明示されなかったから解釈は人それぞれだと思うけど、自分は、継希さんは大伊達山の神に神隠しにあい、そのまま眷属としてオナカになってるのかなぁと思っています。特に強い考察とかは無いので、流れで考えるとこうかなぁ程度だけど…。


・ちょいちょい本編でも大伊達山の怖すぎる面出てるけど、カイさんルートの事故で無傷だったのも(あれは加護じゃなくて山の神の打算的な救援措置っぽいなぁと思っている)、演技に没頭しすぎてトランス状態になった時に攫われそうになってたのも…。まさにあの感じで継希さんは神隠しにあったんじゃないかと思ってるけど、どうなんだろうか…。でもユニ公演前じゃなくて後にいなくなった事を考えると、不慮の事故から山の神の救助→眷属化なのかなぁ、どっちでもあんま変わらないけど…。


🌕立花君について

・立花君の持つ深い闇は継希さんがいなくなったからかと思ってたんだけど、違ったんだな…継希さんがユニヴェールに通っていた頃から、立花君は諦めの世界に居たという事実が、本当に家庭環境が最悪な状況だったんだな…と感じた…。本来、ユニヴェールに通うという選択肢以外にも演劇を学ぶ道はあるはずで、その選択肢が見えない・提示されない環境だったって事なんだよな…(立花君の「夢」が演劇自体ではなく「ユニヴェールの舞台」であったことを差し引いても、他の道も存在して、それもまた自分の夢になり得るかもしれない、という発想自体が存在しなさそうだったので…)


・いや、この事については常々、自分はそういう環境についてまったく無知だから、触れないようにすべきなんじゃないかなとずっと思ってたんだけど……でも思ってしまう、立花君の父親は、子供に家を牢獄だと感じさせるような環境を強いて、それに甘んじて、気づいてやらず、(それが立花君の自発的な思いやりだとしても)進学も夢も諦めさせるような環境で立花君を手元にずっと置いておく気だったのか……?それは父親も限界だからなのかもしれないが、でも思ってしまう、この奇跡のような幸運が無ければ、真綿で首を絞められるような地獄で夢も青春も散らして生きていく所だったんだ立花君はさ…父親よ…どうお考えで…?って思ってしまう……


・実はノベルを読んで初めて気づいた(遅い)んだけど、Ajだったフミさんを入試の時に見分けられなかったのって、「それでも僕は夢を選ぶ」の継希さんの印象が鮮烈で、本当に他が全部飛ぶくらいだったんだろうな…というのが改めて伝わってさ……


・継希さんの舞台がどれだけ素晴らしかったのか、「観客席にいる継希さんに舞台を通して伝えたかった」、という一瞬の夢、だから本編のユニ公演であのセリフをオマージュし、それをさ…本当にさ…継希さん(オナカ)がおそらく観客席でさ…観てたんだよなってさ……思うとさ……


・初日から脱ぐ動作を印象付ける工夫とか、しっかり予測して練って行動してる立花君、本当に良い……江西先生鬼ごっこも2位だよ…本当に真摯だ……あと立花君がクラスの中でも体力ある方なのすごいな〜と思ってたけど、お弁当配達の影響だったんだね……


・あおちゃんとの最初の電話のくだり…泣いてしまう…


・無人島即興劇が終わった後バッグに何が入っていたのか聞くカイさん、多分カイさんだから試すつもりは全然ないし立花君だから期待があって聞いたんだと思うけど、これ普通に怖い質問だよね、あの状況でそこまで考えてるかな!?って思ったら全然良い答えをしっかり考えてあって立花君〜〜〜ってなりましたよね……さすがだよ……


・立花君の「少女が演じるジャンヌ」ではなく「少年が演じるジャンヌ」という課題を、新人公演の時からしっかり持っていて…元々持つ性差のアドバンテージで戦わない、「守りたい一線」として捉えている立花君が本当に解釈一致で嬉しいな…(男性だからと言って素晴らしいジャックが演じられるわけではないように、素晴らしいジャンヌを男性が演じる事ができるように、性別が必ずしもアドバンテージになるかは難しい所だけど、でもただ、それを武器のひとつにしない、と考えているのが)


・織巻君が寝坊した時、立花君は別の恐怖感を覚えていたんだなぁ……そうかぁ……織巻君を起こす場面、こう繋がるんだなぁ……



🌕そのほか色々

・世長君の髪色って、他の人と比べてなんと表現したらいいのか一言で表しにくいなって思ってたんだけど「翡翠混じりの黒曜石」かあ〜〜なるほどな〜〜ってなった!!(小学生の感想か??)


・江西先生の出番がしっかりあってとても良い〜〜〜ユニヴェールは自主性が重んじられているし、授業シーンも本編であんまりないし、そもそも江西先生自身が見守るタイプの先生だから、印象があまり深くないんだけど、神社階段鬼ごっこ、あの一幕だけで江西先生の特性と信頼感が伝わって、とても良かったな〜〜〜〜カラーイラストもわちゃわちゃしててとても良いよね〜〜〜〜


・丹頂先生、女性だったんだ…!?ジャンヌも全員しっかり男性声優さんを起用しているJJの中で一人だけ元宝塚の方なんだな?とずっと思ってたけど、女性だったんだ…!


・玉坂昔話「大伊達山の不死水」不穏〜〜ふ、不穏〜〜つまりあれでしょ変若水てきなやつでしょ〜〜不穏……。「還り女」のストーリーも不穏だし(昔話なんてみんなそんなものかもしれないが)、帝に寵愛を受けた天女で「還る」っていうと竹取物語を思い出すけど、近いものだった場合キーとなるのは「月」だし、「うどん屋と小さな石」も、全てどんなお話なのか気になってしまうな……


・白田君の主役二人への歌の指導、歌を美しく歌い上げるだけじゃなく、歌の解釈の解像度も必要であり、なにより単なる歌手ではない、舞台を支える役割としてのトレゾールとして、本領の一端が見えて、うああ…と納得したなぁ…



🌕読み終わって改めて思ったことつらつら


立花君のすごいところはたくさんあるけど、一言で表すなら「寄り添えること」であり、それはユニヴェールの仲間達だけじゃなく、プレイヤーにも当てはまるところだと思ってる。


という前置きが前提なんだけど、こういう恋愛要素のあるゲームの女性主人公って、特に男装主人公であればなおさら(こういったジャンルのゲームをプレイした事が無いので完全に偏見なんだけど…)、心に秘めた「女の子らしさ」や「女性的な振る舞いへの欲求・葛藤」みたいな要素が入るのではないかと思うんだけど、JJはそういった要素が全くなく、立花君は女性でも男性でもなく立花君として生きていて、そこに性別の葛藤は含まれていない(というか、どこにも明示されない)んだよね。そこが、すごく、推せて……………


ここがとても大事で、プレイヤーにその部分も委ねられている事が、とても良くて。プレイヤーによっては女性として生きたいと思っている立花君も居るだろうし、恋をしてパートナーを作る立花君も居る。あるいは、なによりも夢を優先しているからこそ女性としての葛藤を閉じ込めているだけで、そこが辛いはずだというプレイヤーも居るだろうなと思う。


でも、自分の世界線では、彼女がユニヴェールで生活する上で感じているであろう辛さや葛藤は、「信頼している仲間たちへ隠し事があるという事の後ろめたさ」「秘密が夢そのものであるユニヴェールを壊すことになりかねない罪の意識」「常に夢が散る可能性と隣り合わせで生活する恐怖感」の3点であり、性別を偽る事自体へのストレスでは無いと思ってる。

仲間との絆を育み、誰とも恋をせず、クォーツのみんなと同じ目線で、共に舞台に立つ少年として生きている。立花君の性自認は女性だけど、女性的な振る舞いをしたいという想いは無く、ただフラットに立っている人、そして恋もしなくて良い、彼女はそういう道を選択していて、その解釈ができるJJがとても好きです。(自分の世界線の立花君は、ちょっとニュアンスずれるかもしれないけどノンバイナリー&アロマンティックに近いかもしれない)


今回、月の道しるべが届いてから、読み始めるまでに1週間かかってしまったんですけど、それはとても楽しみにしていたと同時に、少し怖さがあったからで…いつか、自分がJJに感じている魅力が、実は公式と解釈違いになってしまうのではないだろうか…と思っていて、でもいざ読んで、期待と不安を軽々と飛び越えるとても素晴らしいノベルになっていて、とてもほっとしたし嬉しかった。


なのでいつも「素晴らしかったなあ!!!」と両手を上げて喜べる事がとても嬉しいし、今回の月の道しるべもとても素晴らしくて、各キャラや本編の解像度が上がって本当に良い作品でした……!!!原作者のお二人自らが、膨大な量を細部までしっかり描き切ってくれて、そんな作品を作ってくれて、本当にありがとうJJ……!!!


おわり!!!

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